2月28日、自然エネルギー100%プラットフォームは、「太陽光パネルの廃棄・リサイクルのこれから – 重要性・課題解決への動きを学ぶ – 」と題するウェビナーを開催しました。
▶イベントページ:https://go100re.jp/3976
本イベントページ上に、当日の資料および動画を掲載しております。
気候変動の緩和策として太陽光発電の導入拡大が期待されている中、普及にともない地域との合意形成がより重要視されるようになっており、特に事業終了後の太陽光パネル廃棄(放置不安)が焦点の1つとなっています。
太陽光パネルの廃棄・リサイクル問題について、廃棄・リサイクルへの適正な対応が自然エネルギー普及になぜ必要なのか、廃棄・リサイクルを進める上での論点はなにか、どのような解決策や具体事例があるのか、3名の講師の方々にお話しいただきました。
太陽光発電の放置問題など地域トラブルの原因と地域にとって望ましい再エネのあり⽅
環境エネルギー政策研究所の山下紀明さんからは、太陽光発電の地域トラブルの実態や適正な再エネの在り方についてお話いただきました。地域トラブルの要因として、自然災害、景観、生活環境などへの影響が様々ある中で、太陽光発電設備の廃棄・放置・リサイクル問題に取り組むことの重要性が共有されました。
この問題に対してはFIT法や環境影響評価法等で対策がとられていますが、さらに地域にとって望ましい再エネを促進するために、制度、ビジネスモデル、認証を含む社会的仕組みを変えていくことが重要だとお話いただきました。
リサイクルの推進と太陽光発電の未来 ~ 国と地域に大きな便益をもたらす主力エネルギーを目指して
太陽光発電協会の増川武昭さんからは、太陽光発電設備の3R(リデュース・リユース・リサイクル)の観点からお話頂きました。まずは排出量を減らすことが重要であること、そのためにパネル変換効率の向上、パネル寿命の長期化を図り、長期安定稼働を推進しながらリサイクルの取り組みや課題について共有頂きました。
3Rの推進は、官民連携の下、業界挙げて取組むべき最優先課題の一つであり、事業者や国民に過度な負担とならないように十分配慮し「コスト効率性と経済合理性」、「持続可能性」、「公平性」の視点を基本に置いて検討すべきとのことでした。
太陽光パネルのリユース・リサイクルにおける現状と課題 ~PVにおけるあるべきCEの姿~
太陽光パネルリユース・リサイクル協会の石中貴之さんからは、同協会の取り組みや国内の制度的動向について共有頂き、そのうえで同協会の細田雅士さんからは、サーキュラーエコノミー(CE)に関する3つの論点やCEへの期待についてお話いただきました。ガラスやセルシートのリサイクル後の使用先に関する戦略や、リサイクルの水準や処理方法、品質と量の安定供給拠点の必要性について説明いただきました。
質疑応答パートでは、参加者から「屋根置き太陽光発電について、パソコンのようにリサイクル・廃棄処分費を販売時に含める動きは?」「リサイクルやリユースの事例はあるのか?」など、多様な質問をいただき、講師の方々からわかりやすく回答をいただきました。ぜひ動画でご確認ください。
当日の動画はCAN JapanのYoutubeチャンネルで公開しております。
当日ご参加されなかった方・ウェビナーを見直したい方も、以下のリンクからぜひご覧ください。
▶当日の動画:https://youtu.be/acebs9BqaNU
過去のウェビナーの動画・関連するレポート・パンフレットなどはこちら
▶自然エネルギー100%プラットフォーム Eライブラリ:https://go100re.jp/library