3月6日、自然エネルギー100%プラットフォームは、「FITに依らない再生可能エネルギーの調達方法」と称したセミナーをオンラインで開催しました。
▶イベントページ:https://go100re.jp/3438
本イベントページ上に、当日の資料および動画を掲載しております。
本ウェビナーでは、どうしたら日本で再生可能エネルギーを調達できるのか?という問いに対して、固定価格買取制度(FIT)を使わない再生可能エネルギーの調達手段をご紹介しました。
講演
まず自然エネルギー財団の石田雅也さんに、契約した再エネ設備の電力を長期的に購入する「コーポレートPPA」の効果と課題についてお話頂きました。なかなか理解が難しいところもあるコーポレートPPAですが、オンサイトPPA・フィジカルPPA・バーチャルPPAに分け、それぞれについてわかりやすく概要やRE100参加企業における事例を整理して頂きました。
続いて再エネ100宣言RE Actionの金子貴代さんより、年次報告書2022をもとに再エネ100宣言RE Action加盟団体の再エネ調達の現状についてお話頂きました。調査では、実際に調達を進めている企業が課題と感じていることや、再エネ調達の様々な事例を紹介頂きました。課題がある中でも、意欲のある企業は着々と再エネ導入を進めていることを感じました。
事例紹介
事例紹介の一つ目として、まず株式会社エコ・プランの野村裕紀子さんより、中小企業として再エネをどう調達するかご紹介頂きました。エコ・プランが再エネ電力購入に至った経緯やその見積もり時のポイント、自家消費太陽光発電設置に至るにあたって参照した情報など、他の企業でも参考になる内容をわかりやすくご紹介頂きました。
続いて浜松開誠館中学高等学校の髙橋千広校長先生より、学校の再エネ導入についてお話頂きました。浜松開誠館中学高等学校では、気候変動への危機感から生徒さんたちが再エネへの転換を要望し、オンサイトPPAモデルを使って体育館に太陽光パネルを設置しています。生徒さんたちの気候危機への思いも語って頂き、セミナー後には参加者から賛同の声も寄せられました。
最後に、RE100に参加しているソニーグループ株式会社の井上哲さんより、ソニーが実施している再エネ調達方法のうち、牛舎の上の太陽光パネルで発電した電気を自己託送する取り組みや、国内初のFIP制度を活用したバーチャルPPAの取り組みを紹介頂きました。先行例があると他の企業も導入しやすくなりますし、ソニーのような大企業が取り組むことで他の企業も刺激を受けるのではないかと感じました。
まだまだ日本では再エネ調達に壁を感じている人が多い中で、こうして様々な主体が積極的に取り組んでいるのを見ると心強く感じます。FITに依存しない再エネ調達の手法がこれからますます広がっていくことを期待します。
2022年度のセミナーはこれで完了しましたが、今後も自然エネルギー100%プラットフォームは各地の取り組みを取り上げ、より一層の再エネ普及に向けて尽力していきます。
当日の動画はCAN JapanのYoutubeチャンネルで公開しております。
当日ご参加されなかった方・ウェビナーを見直したい方も、以下のリンクからぜひご覧ください。動画の概要欄から、テーマごとの発表時間に飛ぶことも可能です。
▶当日の動画:https://youtu.be/Z16A6dIphlo
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