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 1月25日、自然エネルギー100%プラットフォームは、「洋上風力の今とこれから」と称したセミナーをオンラインで開催しました。

▶イベントページ:https://go100re.jp/3733

本イベントページ上に、当日の資料および動画を掲載しております。

 本ウェビナーでは、再エネ導入の最大の鍵でありながら、まだまだ日本では市民から遠い存在である洋上風力について、基本情報から各地の事例、地域との共生に対する課題や市民がどのように関与できるのか、講師の皆さんからお聞きしました。

洋上風力の基本情報・世界と日本の状況・日本のポテンシャル

自然エネルギー財団の斉藤哲夫さんからは、洋上風力の種類やサイズ、国内外の導入状況など概論を紹介頂きました。洋上風力が進んでいるのは、中国、イギリス、ドイツなど。今後の計画ではアジア周辺での拡大も見込まれています。日本はまだまだ導入量・計画数ともに規模が大きくありませんが、ポテンシャルの高さは原発や火力の設備容量の合計を上回るほど。仮に、そのうち2割の海域で洋上風力を運転開始できたとすれば、日本の総発電電力量の約半分をまかなえる計算となるなど、日本のポテンシャルの高さが示されました。

発表資料の後半には、参考資料としてよくある質問への回答が記載されていますので、気になる方はぜひご覧ください。

地元の風車を地元に活かす 五島市の洋上風力の在り方

五島市民電力の橋本武敏さんからは、長崎県五島市に建てられた浮体式の洋上風車が地元にどのように活かされてきたのかご報告頂きました。洋上風車でできた電気を地元に活かすため、地域の民間や市民からの出資を受け、洋上風力をはじめとした五島の再エネ電気を売る地域新電力「五島市民電力」が設立されました。地域の生産品や学生さんの部活の遠征費のサポート、文化振興にもその利益を還元しながら、市内の様々な企業から電気を販売してもらう「取次店制度」で島内の雇用維持にも関わっています。

風力への市民・地域の参画とはーーー陸上風力の経験から

北海道グリーンファンドの鈴木亨さんからは、北海道・東北を中心にした陸上風力事業へ市民や地域がどのように参加してきたのかをお話頂きました。市民出資を募集した風車は全国に24基、のべ4700人が参加してきました。風車への出資を募るとすぐに枠が埋まってしまうこともあるようです。他にも出資者の参画の機会が様々な形で企画されています。匿名組合という形を作り多数の市民から出資を集めることで、地域の発電事業者に貸し付けることができており、この形であれば洋上風力事業にも市民や地域が出資できるのではとの示唆を頂きました。

地域との共生とは、市民参加の可能性とは

ディスカッションパートでは東邦大学の竹内彩乃さんの進行のもと、地域と事業の共生の鍵や、市民はどのように参画できるか議論しました。ディスカッションの内容はぜひ動画をご覧ください。竹内さんからは、洋上風力をするのに有望な地域では様々なステークホルダーで形成された「法定協議会」が設置されますが、ここで取りまとめた意見が洋上風力事業者に参考にされるため、いかに案件形成の早い段階で地域の声を吸い上げるかが重要だとコメントを頂きました。

 

当日の動画はCAN JapanのYoutubeチャンネルで公開しております。

 当日ご参加されなかった方・ウェビナーを見直したい方も、以下のリンクからぜひご覧ください。

▶当日の動画:https://www.youtube.com/watch?v=IACxbsBt-bU

 

過去のウェビナーの動画・関連するレポート・パンフレットなどはこちら

▶自然エネルギー100%プラットフォーム Eライブラリ:https://go100re.jp/library